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政界から川淵三郎氏に恨み節も 森喜朗会長の辞任表明、広がる混乱 

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東京オリンピック・パラリンピックの選手村村長の就任記者会見を終えて記念写真に納まる川淵三郎氏(右)と森喜朗氏=東京都中央区で2020年2月、円谷美晶撮影
東京オリンピック・パラリンピックの選手村村長の就任記者会見を終えて記念写真に納まる川淵三郎氏(右)と森喜朗氏=東京都中央区で2020年2月、円谷美晶撮影

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が女性蔑視発言で引責辞任することを明らかにした。森氏が元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏(84)を後継指名したことが反発を招き、後任選びは白紙に戻った。新型コロナウイルスの感染拡大で開催が危ぶまれる大会まで残り5カ月余り。トップ不在で混乱は続く。

「川淵新会長」頓挫の要因に暴露

 12日午後、東京都庁での定例記者会見で、小池百合子知事は述べた。「手続きの透明性を世界が見ている」「選考は透明性を持って進めていただきたい」。その涼しげな表情とは対照的に、組織委の次期会長の人選を巡り、スポーツ界も政界も大混乱に陥っていた。

 引き金は10日の小池氏の発言だった。「今ここで開いても、あまりポジティブな発信にはならないんじゃないか」。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が今夏の東京五輪の機運を高める場として提案した4者協議への出席を拒んだ。小池氏と森氏は経費負担や会場移転を巡り、綱引きを繰り返してきた。五輪の準備が停滞しかねないカードを切り「辞任を迫った」と大会関係者は受け止めた。

 森氏は11日に動いた。午前に周辺に辞意を伝えると、午後には東京都内で川淵氏と会い、後任に指名した。川淵氏は夕方、報道陣に受諾したことを明かし、「『小池さんがえらい喜んでいたよ』とか森さんに言われた。きちんと準備して、僕を迎え入れようとしてくれているわけだから、勘弁してくださいとは言えない」と述べた。川淵氏は森氏を「相談役」に起用する意向まで示した。菅義偉首相の名を挙げ「もっと若い人、女性はいないか、と言ったそうだ」と、伝え聞いた内幕も口にした。

 だがその夜、事態は急展開する。川淵氏の元に組織委の武藤敏郎事務総長から何度も電話がかかってきた。森氏の強引な手法に、政府や都などの間で困惑が広がっていた。「武藤さんは『やめてくれ』と言いにくそうだったが、暗にそういう感じだった。白紙撤回をいつ言うかという話をし、夜の10時過ぎに腹を決めた」と川淵氏は明かす。

 川淵氏は2013年4月から4年間にわたって首都大東京(現東京都立大)の理事長を務めるなど都とつながりがあり、都庁内では「誠実でスポーツ界に顔…

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