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時事ウオッチ

関西の大学で教壇に立つ気鋭の研究者4人が交代で時事問題について執筆します。

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平等は「数」の受け入れから=富永京子

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 「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」という森喜朗氏の発言が物議を醸している。氏は一応、謝罪や撤回をしたが、どの発言がどのような偏見・誤解に基づいていたか省みられていないという点から、その実はないと考えざるを得ない。

 私たちはどんなに気をつけていても、差別的な価値観や偏見に基づいた発言をしてしまう時がある。その際に、自らの考えや発言のどこが問題だったのかを真摯(しんし)に振り返ることは極めて難しい。過去の自分が信じ、当然と考えてきた価値観を否定すれば、自分が築いてきたものも崩れると思ってしまうからではないか。

 研究の世界を見てみると、委員会や研究プロジェクト、あるいは共同で執筆する著書において「女性がたくさん入っていない」現場はまだまだ数多くある。こうした構造を生み出すような場面に遭遇したとき、あるいは結果的に自分がそれを助長してしまったりしたとき、どう反省すべきか。

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