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バイデン政権2021

第46代米大統領となったバイデン氏。分断された国内や不安定化する国際情勢にどう対応するのでしょうか。

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「壁」建設から寛容な移民政策へ 米新政権の姿勢変化の理由は?

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2020年秋に起きたハリケーンの影響で自宅をなくした9歳の少女。家族とともに橋の下で暮らしているという=ホンジュラス北西部サンペドロシュラで2021年1月11日、AP
2020年秋に起きたハリケーンの影響で自宅をなくした9歳の少女。家族とともに橋の下で暮らしているという=ホンジュラス北西部サンペドロシュラで2021年1月11日、AP

 中米諸国からの移民や難民の受け入れに強硬な態度を取ってきたトランプ前米大統領が退任し、バイデン大統領は政策変更に着手している。新政権は11日、米政府に難民認定を申請した後で隣国メキシコで待機中の移民について受け入れを始める方針を明かした。「人道的な移民対策」を掲げる政権の狙いはどこにあるのか。

 「米政府は安全で秩序ある人道的な移民制度の再構築に取り組んでいる」。マヨルカス国土安全保障長官は11日、メキシコの国境地帯で審査結果を待つ移民希望者の入国を19日から認めると発表した。申請済みの人たちは推定3万人に上るが、新政権は2万5000人分の申請を有効と判断し、2カ所の国境検問所で1日計600人の受け入れを目指す方針。

 トランプ前政権は、難民認定申請者が審査中に米国内で行方をくらまし、不法移民になる事例を問題視した。2019年にメキシコ政府に対し追加関税や米国在住移民からの送金制限など懲罰的措置を示唆したうえで、審査中にメキシコで待機させる合意を締結。これまで約6万5000人以上を送り返してきた。

 このような事態に対し、バイデン政権は発足翌日の1月21日から、メキシコへの送還業務を凍結した。今後の受け入れ作業では、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、入国時に検査や医師の診断も実施する。コロナ禍で事実上中断しているとされる審査の迅速化も図る。

 新政権はトランプ氏が厳しい移民政策の象徴としてきた、メキシコ国境沿いの「壁」の建設も…

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