東日本大震災の余震「あと10年は続く」 福島・宮城震度6強
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13日夜に福島県沖で発生したマグニチュード(M)7.3の地震は2011年に東日本大震災を引き起こした地震の「余震」とされ、震災から約10年が経過してもその影響は続いている。政府の地震調査委員会は、少なくとも今後10年は大規模な余震が発生する状況が続くとみており、注意を呼びかけている。
余震「大したことない」は誤り
大震災の地震は、陸のプレート(北米プレート)に海のプレート(太平洋プレート)が沈み込む境界で発生した。これに対して今回の地震の震源は、大震災の地震の震央から南西に110キロ離れた太平洋プレート内で、プレート境界より15キロほど下に位置する深さ約55キロの地点だった。地下深くの発生だったため、大きな地殻変動が海底まで達しなかった。
そのため宮城県石巻市の石巻港で20センチなど、宮城県と福島県の沿岸で津波が観測されたが、被害をもたらすほどではなかった。
一方、震源が深く、地震の規模が大きかったため、広域で強い揺れになったとみられる。地殻が断層付近で東西方向に押し合い、断層が上下方向にずれ動く「逆断層型」の地震だった。
気象庁は青森県沖から千葉県までの南北約600キロ、東西約350キロの領域を「余震域」とし、この領域で発生した大震災以降の地震は自動的に余震とみなしている。強い地震の後に起こる地震は、元の地震の規模に応じて回数が多く、規模も大きくなる。04年のインドネシア・スマトラ沖大地震(M9・1)では、震源付近で7年半後にM8・6、11年後にM7・8の大地震が発生し、大きな被害が出た。
気象庁によると、大震災の余震域で起こった震度1以上の有感地震は、今年2月14日までに1万4647回に達し、国内で過去に起こった巨大地震と比べても飛び抜けて多い。規模の大きな余震も断続的に起きており、M7以上の余震は震災直後や今回を含めて計12回で、12年以降も5回発生している。
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