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福島・宮城で震度6強 不安に寄り添う目配りを

 多くの人が10年前を思い出し、不安に駆られたに違いない。

 福島県と宮城県で最大震度6強を観測する地震があった。東日本大震災の余震だという。東北や関東で多数のけが人が出ている。

 余震がなお断続的に起きており、眠れない夜を過ごしている人がいる。避難所に身を寄せている住民がいる一方、壊れた家にとどまっている人もいる。

 自治体は被害や避難の状況を詳しく調べ、水やブルーシートなど必要な物資を届けなければならない。地域社会や学校とも連携し、住民たちのメンタル面にも目配りをすべきだ。

 国内で震度6弱以上の地震が起きるのは、新型コロナウイルスの感染が拡大してからは初めてだ。

 福島県相馬市の避難所では、世帯ごとに入るテントを設置した。コロナ下では、そうした感染防止策が欠かせない。

 被災地では当面、今回と同規模の地震に警戒が必要だ。危険が差し迫ったら、逃げることをためらってはならない。避難先での感染を恐れるのも分かるが、まず命を守ることを優先してほしい。

 電気や交通などのインフラも地震で大きな影響を受けた。

 東北や関東を中心に、最大で約95万戸が停電した。東北新幹線では電柱の損傷が相次ぎ、全線で運転を再開するまでには10日前後かかるという。

 残念なのは、過去の災害時と同様に、ネット交流サービス(SNS)で差別的なデマや誤情報が拡散されたことだ。SNSは被害情報の収集に役立つが、活用する場合には注意してほしい。

 今回は目立った津波被害は起きていないが、大震災の余震活動が続いている区域では今後、大きな津波を伴う地震が発生する恐れもある。

 この機会に、被災地はもとより全国の自治体は、コロナ下で大地震が起きた時の対応を確認しておくべきだろう。

 被災地では、建物にひびが入ったり、地盤が緩んで土砂崩れが起きやすくなったりしているところがある。注意が必要だ。

 大地震はいつ起きるか分からない。自治体は、住民の不安に配慮しながら備えを進めなければならない。

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