新型コロナ発症後、3~6カ月は抗体維持 東大医科研など発表
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国内の新型コロナウイルス感染者を対象にした研究で、少なくとも発症後3~6カ月は体内で抗体が維持されることが分かったと、河岡義裕・東京大医科学研究所教授(ウイルス学)らの研究チームが英医学誌イークリニカルメディスン電子版に発表した。感染防御に働く「中和抗体」も維持されており、再感染を一定程度防げる可能性があるという。
抗体は、ウイルスなどの異物が体内に入ってきたときに、攻撃したり排除したりするために作られるたんぱく質。抗体のうち、ウイルスの感染力を無くす「中和抗体」が十分に維持されていれば再感染を防ぐことができる。
チームは、国内の新型コロナ患者39人(24~83歳、中央値62歳)の協力を得て、発症後に血液をそれぞれ2~25回採取し、最も長い場合で約6カ月間の抗体量の変化を調べた。対象者は軽症13人▽入院が必要な中等症12人▽人工呼吸器が必要な重症14人――で、25人(64%)には糖尿病や高血圧などの基礎疾患があった。
39人分のデータから抗体量の持続期間を分析した結果、抗体量は発症から20日前後でピークに達し、徐々に減るものの、3~6カ月後も体内で抗体が維持されることが分かった。減少スピードは時間がたつにつれ緩やかになった。中和抗体も長期間残っていたという。
実際に抗体量がどの程度なら再感染が防げるかなどは分かっていないが、河岡教授は「(ウイルスが侵入してきたときの)免疫の反応が弱くなる高齢者でも、感染後に抗体量がきちんと増えることが確認できた」と話す。
新型コロナを巡っては、感染しても抗体がすぐに消失するとの報告もある。今回の研究では検出感度の高い手法を用いているといい、チームの山吉誠也・東京大特任准教授(ウイルス学)は「実際は抗体が持続しているにもかかわらず、抗体量を調べる手法の感度が低いため、抗体が消失したように見えてしまった研究もあるのではないか」としている。【岩崎歩】
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