
昨年12月、小惑星リュウグウの「お宝(石)」を地球へ届けた探査機「はやぶさ2」の旅は、文句の付けようがないものだった。日本は1985年に太陽系探査へ乗り出して以降、初代のはやぶさなどで多くのトラブルや失敗を経験してきた。それらを乗り越えてつかんだ大成功だった。
私は、はやぶさ時代から15年あまり取材を続けてきた。遠く離れた星で奮闘する探査機と、どんな困難にもあきらめないメンバーに魅せられ、はやぶさ2打ち上げの2014年から、ウェブのはやぶさ2特設ページで探査のすごさや科学的な意義を伝える記事を同僚とともに400本以上書いた。それらの取材から、科学的挑戦における「新たなモデル」が見えてきた。
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