ヤングケアラー支援で神戸市が専門部署 相談・情報窓口4月新設

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ヤングケアラー支援の流れ 拡大
ヤングケアラー支援の流れ

 通学や仕事をしながら家族の介護や世話をし、「ヤングケアラー」と呼ばれる子供や若者を支援する専門部署を、神戸市が4月に新設する。「社会から見えにくい」とされる中、本人や周囲で気付いた関係者からの相談・情報を受ける窓口をつくり、学校や福祉部局などの関係機関による支援をバックアップする。市によると、ヤングケアラー支援に特化した部署の設置は全国初という。

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神戸市役所=渡辺暢撮影

 神戸市内では2019年10月、元幼稚園教諭の女性(22)が介護する祖母を殺害し、懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受けた。女性は要介護4の祖母の介護をほぼ1人で担っており、20年10月に毎日新聞が詳報したことなどを受けて市が同11月から支援策を検討。スクールソーシャルワーカーや当事者らへの聞き取りで、関係機関の連携の難しさや相談窓口の必要性を指摘され、専門部署の新設を決めた。支援の対象は児童福祉法で子供と定義される18歳未満に限らず、20代の若者も加えた。

 市の福祉局内に「こども・若者ケアラー支援担当」を設け、専任の課長を配置。6月に社会福祉士ら有資格者3人による支援窓口を開設し、当事者の他、可能性がある子供や若者の存在を把握した学校や介護サービス事業所などから電話で相談を受けたり、情報を収集したりする。関係機関を集めて当事者への福祉サービスの提案といった個別対応を指示し、定期的に事例検討会も開く。

 小中学校の教員や、ケアマネジャーなどの福祉関係者らへの研修も行い、今秋以降は当事者同士が交流できる場所づくりにも取り組む。支援窓口の相談員の人件費など事業費1500万円を21年度当初予算に盛り込み、3月末までに支援マニュアルを策定する方針。17日に記者会見した久元喜造市長は「(取り組みは)まだ試行錯誤だが、専門家の意見を聞きながら一歩でも状況を改善したい」と述べた。【反橋希美】

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