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この国はどこへ コロナの時代に ワクチン開発、出遅れた日本 医師・久住英二さん

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=藤井太郎撮影
=藤井太郎撮影

接種停滞懸念 情報開示軽視のツケ

 「さあ皆さん、ワクチンを打ってください、と政府が言っても、そう簡単にはいかないでしょう。情報を十分に公表してこなかったツケが回ってきたともいえる」。ナビタスクリニックの理事長で、感染症に詳しい医師、久住英二さん(47)はそう話す。

 新型コロナウイルスのワクチン接種がいよいよ始まった。医療従事者から着手し、4月以降はリスクが高い65歳以上が対象になる。ワクチンは国民の約7割が接種すれば「集団免疫」の効果が得られ、感染の流行を抑えるとされる。まさに収束の切り札だ。しかし「接種したくない」という人は依然、少なくない。「特に若者にとって、死亡するリスクは季節性インフルエンザとほぼ変わりません。自分にはあまり関係ないのに、お年寄りのために打てと言われても、そう響かないでしょう」

 厚生労働省は2月初旬、各地の抗体検査の結果を発表した。抗体はウイルスに感染した時に体の免疫細胞が作り出すもので、保有していれば過去に感染したと分かる。東京の抗体保有率はわずか0・91%。久住さんは首をひねる。「私たちが現場で行う抗体検査では、東京23区のうち渋谷区や港区など南部の保有者はとても多い。実際の保有率は発表の数倍に上ると思う」

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