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東京オリンピックの経済効果、当てになるのか 経済学から考える

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エコノミストの妹尾芳彦さん=東京都渋谷区で2021年2月4日午後2時、川崎桂吾撮影
エコノミストの妹尾芳彦さん=東京都渋谷区で2021年2月4日午後2時、川崎桂吾撮影

 今夏の東京オリンピックを巡っては、専門家や民間シンクタンクなどによって、大会の経済効果に関するさまざまな試算が公表されてきた。期待される効果には3兆円から100兆円まで幅があるものの、おおむね開催した方が「お得」という勘定だ。しかし、こうした試算はどこまで当てになるのだろうか。旧経済企画庁出身のエコノミスト、妹尾芳彦さんと考える。【聞き手・川崎桂吾】

 五輪に限らず、サッカーやラグビーのワールドカップ(W杯)などの開催が決まるたび、さまざまな形で経済効果に関する試算が発表される。しかし経済学の世界では、そうした試算に対する不信感が根強い。米ミシガン大学のステファン・シマンスキー教授(スポーツ経済学)は「スポーツイベントが経済効果を生むことを証明したまともな学術論文は一つも無い」と言い切っているくらいだ。

 不信感の理由の一つは、試算の多くが経費と期待される収益をごちゃまぜにしている点だ。例えば1000億円の費用を投じて、50億円の収益が期待される事業があったとする。経済効果というからには、50億円という数字にフォーカスすべきなのに、スポーツイベントでは費用もひとまとめに計算される傾向がある。「経済効果は1050億円」といった具合だ。これでは人々に過大な期待を与えることになってしまう。

 もう一つの理由は、…

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