東日本台風、足利市が記録誌 防災力向上の原点に 課題を検証、改善点まとめる /栃木

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冠水した栃木県足利市奥戸町の尾名川水門付近=「東日本台風 足利市の記録」より 拡大
冠水した栃木県足利市奥戸町の尾名川水門付近=「東日本台風 足利市の記録」より

 足利市は、2019年10月の台風19号による被災状況や水防、救出活動、復旧に向けた歩みなどを総括した災害記録誌「令和元年東日本台風 足利市の記録」をまとめた。市のホームページで公開したほか、公民館や図書館、市民資料室で閲覧できる。【太田穣】

水没した乗用車を確認する消防隊員=「東日本台風 足利市の記録」より 拡大
水没した乗用車を確認する消防隊員=「東日本台風 足利市の記録」より

 同誌によると、同年10月12~17日の市内の被害は、死者1人を含め人的被害134人、床下・床上浸水149棟、罹災(りさい)証明を出した家屋被害845件、土砂災害51カ所。経済的にも農業関連で11億5393万円、商工業関連で約70億円の損害があった。

 同市は災害の教訓を今後の防災対策に生かそうと、対応記録を整理し、被災市民約200人や防災関係者から聞き取りするなどして、災害の実態を検証した。雨量や渡良瀬川、旗川、姥川など河川の水位、草木ダムからの放水量などを時系列でまとめ、水防活動や避難者数の推移、被害の受信と救出などその対応を記した。状況を記録した当時の写真約50点も添えた。

 応急対策や経済支援の状況を整理したほか、市内自治会に避難情報の入手手段や緊急時の連絡体制、一時避難場所の追加・変更の必要性などを聴いたアンケート結果を掲載。初動体制や避難情報発信などの課題ごとに対応を検証し、改善ポイントをまとめた。

 同市危機管理課は「いまだ復興途上の市民も多い。この記録を行政と市民が力を合わせ防災力を高めるための原点にしたい」と話している。

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