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10万円の再給付はあり得るか 政府の本音とエコノミストの見解

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閣議に臨む菅義偉首相(左)と麻生太郎財務相=首相官邸で2021年2月12日、竹内幹撮影
閣議に臨む菅義偉首相(左)と麻生太郎財務相=首相官邸で2021年2月12日、竹内幹撮影

 新型コロナウイルスの影響が長引く中、現金の直接給付を求める声が再び強まり始めた。与党内からも対象を生活困窮者に絞っての実施を求める提言が出たが、財政を扱う財務省は慎重な姿勢を貫いている。2020年春に「一律10万円」を配った特別定額給付金のような大盤振る舞いの再現はあり得るのか。現状を探った。

 「生活困窮者への特別定額給付金10万円の再給付を求めます」。自民党の有志議員約70人は2月9日、下村博文政調会長に現金の直接給付を含む追加経済対策の検討を要請した。

 国内の感染拡大が深刻化し、政府が首都圏などに緊急事態宣言を再発令した後、直接給付を求める声は各地で高まり続けている。オンライン署名サイト「Change.org」では、再発令を契機に特別定額給付金の再実施を求める署名運動が展開され、開始から1カ月余りで8万人強の賛同者を集めた。

 子どもの貧困対策やひとり親家庭の支援に取り組む団体幹部らは2月8日、厚生労働省で記者会見し、コロナ禍で困窮する子育て世帯への支援を訴えた。政府は第1子5万円、第2子以降は1人3万円の「ひとり親世帯臨時特別給付金」を2回にわたって支給したが、NPO法人キッズドアの渡辺由美子理事長は「コロナ禍で収入が減り、ふたり親でも公共料金が払えないなど苦しい世帯は多い」と両親がいる困窮世帯にも対象を広げるよう訴える。

 緊急事態宣言の再発令などを受け、政府は営業時間の短縮要請に応じた飲食店に支払う協力金を引き上げたり、休業した労働者の手当の支給を国が肩代わりする「休業支援金」の対象を大企業の非正規労働者にも拡大したりと、支援策を強化している。

 ただ、支援策の多くは事業者向けで、個人に対する直接給付制度はほとんどない。東京商工リサーチによると、新型コロナ関連の倒産は累計1000件を超えた。総務省の労働力調査では、2020年の平均完全失業率は前年より0・4ポイント高い2・8%となり、リーマン・ショック後の09年以来11年ぶりに上昇に転じるなど雇用環境も悪化している。こうしたことも「直接給付を再び」の声につながっているとみられる。

 再び高まり始めた直接給付を求める声に身構えているのが…

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