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丸紅の「新卒総合職の半数を女性に」は「優遇」なのか

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大企業の採用選考が開始され、面接に訪れた就活生ら=東京都新宿区で2019年6月1日午前9時4分、北山夏帆撮影
大企業の採用選考が開始され、面接に訪れた就活生ら=東京都新宿区で2019年6月1日午前9時4分、北山夏帆撮影

 総合商社「丸紅」(本社・東京都中央区)が、3年以内に総合職の新卒採用のうち女性の割合を4~5割に増やすという目標を掲げた。総合商社の総合職は、海外出張や転勤が多く、取引先重視で長時間勤務も辞さない……。そんな働き方のイメージが根強い中、丸紅はどのように総合職女性を増やすのか、どんな狙いがあるのか。【塩田彩、五味香織/統合デジタル取材センター】

同質的な集団からの脱却を目指す

 1月4日、丸紅東京本社で年頭あいさつを述べた柿木真澄社長は、新卒採用方針についてこう言及した。

 「社会と向き合い、環境変化に柔軟に対応していくには、同質的な集団からの脱却が必要不可欠です」

 「とりわけ不足している女性の比率向上に対して積極的に取り組みます。新卒採用では、女性総合職比率を現状の20~30%を、3年以内に40~50%程度とすることを目指します。採用だけでなく、多様な人財が実力本位で登用され、活躍できる組織づくりにも一層注力していきます」

 総合商社はさまざまな分野の商取引や市場開拓、事業投資などを手がける。丸紅は三菱商事や伊藤忠商事などと並ぶ日本を代表する商社の一つだ。主に事務部門で補佐的な役割を担う一般職と異なり、総合職は商取引などの最前線を担い、海外出張や赴任も多くこなす。

 就職四季報2022年版(東洋経済新報社)によると、20年の総合商社の新卒総合職採用における女性割合は、丸紅22%、三菱商事29・9%、伊藤忠商事22・8%……といずれも2~3割にとどまる。丸紅の総合職全体における女性割合も現在は1割程度だ。新卒採用における新方針は、こうした現状を是正しようと掲げられた。24年度入社までのできるだけ早い時期に、新卒採用の総合職女性比率を4~5割に引き上げるという。

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