連載

滝野隆浩の掃苔記

社会部・滝野隆浩専門編集委員のコラム。

連載一覧

滝野隆浩の掃苔記

切り絵でみる葬送習俗

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
高橋繁行さんの聞き取り調査から生まれた「お葬式の言葉と風習」
高橋繁行さんの聞き取り調査から生まれた「お葬式の言葉と風習」

 <滝野隆浩の掃苔記(そうたいき)>

 「お葬式の言葉と風習」(高橋繁行著)という本を読み終えたとき、懐かしいと感じた。日本の民俗学の祖、柳田国男(1875~1962年)の「葬送習俗語彙(ごい)」(37年刊)で取り上げられた言葉を「絵解き」しているのだから、還暦の私が実体験として知っている言葉はあまりないはず。それでも、なぜか、懐かしいのである。

 ほとんどが土葬だった時代。日本人が死者をどう弔ったか。柳田は文章で記録したが、高橋さんは約180語を切り絵と短文で解説する。「湯かん」「逆さ水」「野辺送り」くらいは何となくわかる。でも「魂呼(たまよ)ばい」「火負け」「親払い」「ネコ三昧(ざんまい)」となると、字面からは風景すら浮かばない。

この記事は有料記事です。

残り575文字(全文894文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

注目の特集