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締め込み姿の男たちが密集し「裸祭り」として知られる岡山市東区の西大寺観音院の伝統行事「西大寺会陽(えよう)」が20日夜、新型コロナウイルスの感染対策を講じた上で開催された。肌がこすれ合う熱気や歓声はない静かな祭りとなったが、参加者たちはコロナ禍終息を胸に会陽の祈りをささげていた。【岩本一希】
西大寺会陽は室町時代から続く、国の重要無形民俗文化財。例年は約3万人の観客が見守る中、約1万人の裸男たちが福を呼ぶとされる「宝木(しんぎ)」の争奪戦を繰り広げる。
今年は歴代の福男から希望者を募り、1991年から2020年までの98人が参加した。無観客で、露店のにぎわいもなく、境内周辺は静寂に包まれた。午後9時過ぎ、太鼓の音を合図に特製マスクと手袋をつけた福男たちが本堂前に間隔を空けて整列。午後10時、坪井綾広住職(44)が堂上の「御福窓」から宝木を投下。福男の代表が宝木を受け取り、並んだ福男たちが一礼しながら次々と手渡しリレーしていった。
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