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新型コロナ「最後の対面」なき火葬 遺体から感染、そのリスクは

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新型コロナウイルスを完全密閉する「非透過性」の納体袋(下)。色つきカバー(上)で重ねて包むと故人の顔は見えない=札幌市中央区で2020年5月8日、貝塚太一撮影
新型コロナウイルスを完全密閉する「非透過性」の納体袋(下)。色つきカバー(上)で重ねて包むと故人の顔は見えない=札幌市中央区で2020年5月8日、貝塚太一撮影

 新型コロナウイルスに感染して亡くなった人が、家族との「最後の対面」もないまま火葬されるケースが相次いでいる。2次感染を警戒し、対面を禁じる病院や葬祭業者などが多いためだ。しかし、対策を徹底すれば、遺体からの感染リスクを抑えることは可能で、ウイルスの専門家は「過剰反応だ」と批判する。

 家に届いた骨つぼは、まだぬくもりがあった。東京都内の20代の女性は今年1月、80代の祖母を新型コロナで亡くした。感染後は顔を見ることさえできず、「お骨」となって戻ってきたことに悔しさをにじませる。

 祖母が埼玉県の病院にがんで入院したのは昨年11月のことだ。その後、その病院でクラスター(感染者集団)が発生し、祖母も感染。見舞いも禁じられるなか、1月6日に「脈が弱い」と病院から連絡を受けた。すぐに駆けつけたが面会は認められず、待合スペースで医師から死亡を告げられた。

 葬儀会社の手配などを終えると、医師や看護師から「葬儀屋が来ても(祖母の)顔は見られない」と言われた。「せめて一目会わせてほしい」とお願いしたがかなわなかった。

 火葬され、骨つぼが届いたのはその3日後。泣きながら家族で骨つぼに声をかけた。「1人で旅立たせてしまってつらかったね。しばらくは我が家でにぎやかに過ごそうね」

 1月に新型コロナで母(90)を亡くした都内の女性(55)は透明のビニール袋越しに母の顔を見ることができた。しかし、時間は1分ほど。遺体に触れようとすると「だめです」と厳しく止められた。

 遺体との対面に、どれだけのリスクがあるのか。

 感染症の専門家である国立病院機構仙台医療センターの西村秀…

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