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津波にのまれた市営球場も、市民会館も新しくなった。中心市街地には、大きな商業施設もできた。東日本大震災が起きる前の街並みも、一面のがれきとなった10年前の面影も、ほとんどなくなった。
岩手県陸前高田市のそば店「やぶ屋」の3代目店主、及川雄一さん(53)がこの街に店舗を再建して、春で3年半がたつ。同じように再建された店を見るたびに心がほっこりする。「昔の街の名残がないと寂しいから、みんなの復活は一つ一つがうれしい」
雄一さんは2020年6月、高台に念願の自宅を再建した。吹き抜けがある一戸建て。エアコンの台数が足りず、夏は一家全員で涼しい居間に寝たが、津波に奪われた日常を取り戻せたと実感できた。
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