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菅首相長男接待

総務省幹部が「東北新社」に勤める菅首相の長男から接待を受けていた問題。特別扱いの構図が浮かび上がりました。

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菅首相長男側の接待、山田真貴子広報官に7万円超 総務審議官時

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年頭の記者会見を終え、会見室を出る菅義偉首相(手前)。奥左は山田真貴子内閣広報官=首相官邸で2021年1月4日午前11時31分、竹内幹撮影 拡大
年頭の記者会見を終え、会見室を出る菅義偉首相(手前)。奥左は山田真貴子内閣広報官=首相官邸で2021年1月4日午前11時31分、竹内幹撮影

 総務省幹部が菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」側から接待を受けていた問題で、総務省は22日、同社関係者と会食した職員は計13人で、延べ39件に上るとの調査結果を衆院予算委員会理事会に報告した。飲食代、土産代、タクシー代の総額は60万8307円だった。そのうち山田真貴子内閣広報官は総務省の総務審議官だった2019年11月、1人あたりの飲食代7万4203円の接待を受けていた。総務省は13人中11人は国家公務員法に基づく倫理規程に違反する可能性が高いと判断し、24日にも処分する。

 山田氏のほか、新たに接待が判明したのは、玉田康人・官房総務課長▽豊嶋基暢・情報流通行政局情報通信政策課長▽井幡晃三・同局放送政策課長▽吉田恭子・同局衛星・地域放送課長▽課長級職員(大臣官房付)▽三島由佳・同局情報通信作品振興課長▽奈良俊哉・内閣官房内閣審議官▽課長補佐級職員(出向中)。

 既に接待が明らかになっている谷脇康彦、吉田真人両総務審議官、秋本芳徳前情報流通行政局長、湯本博信元官房審議官を含む13人は16年以降、東京都内の飲食店で、東北新社の部長を務める菅氏の長男(子会社「囲碁将棋チャンネル」取締役を兼務)、東北新社の社長、取締役執行役員、子会社「東北新社メディアサービス」社長ら東北新社側と「意見交換」「懇親会」「忘年会」「暑気払い」などの名目で会食した。費用の多くは東北新社側が負担したとみられる。飲食の単価は最低が5427円、最高は山田氏の7万4203円。6048円の土産を渡し、7920円のタクシー代を東北新社側が負担したこともあった。

 菅首相は22日の衆院予算委員会で、「長男が関係し、結果として公務員が倫理規程に違反する行為をしたことについては心からおわび申し上げ、大変申し訳なく思う」と謝罪。一方、武田良太総務相は衆院予算委で「行政がゆがめられた事実は確認されていない」と述べ、衛星放送の許認可権をめぐる総務省の判断に影響はなかったと強調した。【佐野格】

菅首相会見の司会役、会食は「記憶ない」

 山田真貴子内閣広報官は、2020年9月に発足した菅政権で、女性として初めて広報官に起用された。菅義偉首相の記者会見では司会役を務めている。

 山田氏は1984年に旧郵政省(現総務省)に入省。情報通信分野が長く、13年11月には安倍晋三首相(当時)の首相秘書官にも女性として初めて起用された。その後、総務省官房長、情報流通行政局長などを経て、19年7月から20年7月まで総務審議官を務めており、この間に東北新社側と会食していた。

 山田氏は、総務省を退職し、現在「特別職」のため国家公務員倫理法の規制対象ではないが、会食当時は倫理規程に違反していた可能性が高い。加藤勝信官房長官は22日の記者会見で「関係者に対する公務員倫理審査会の結果などを見ながら対応する」と述べた。

 山田氏は今月15日の衆院予算委員会で、総務省を通じて「菅総理大臣の長男と会食した明確な記憶はない」と回答していた。【川口峻】

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