最後の職人は100歳 皆地笠・細工師 同業、後継者おらず 田辺・芝安雄さん「体動く限り作る」 /和歌山

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皆地笠を編む芝安雄さん=田辺市本宮町皆地で2021年2月5日午後2時13分、竹内之浩撮影
皆地笠を編む芝安雄さん=田辺市本宮町皆地で2021年2月5日午後2時13分、竹内之浩撮影

 平安時代末期から熊野詣での参詣者に愛用されたと伝わるヒノキ材製の編み笠「皆地笠(みなちがさ)」の細工師、芝安雄(本名・安男)さん=田辺市本宮町皆地=は、1月で100歳を迎えた。今も現役として製作に取り組む。同業者も後継者もおらず、1000年の伝統を持つ工芸品の最後の職人になったが、「この仕事が生きがい。体が動く限り、作り続けたい」と意欲は衰えていない。【竹内之浩】

 皆地笠は直径約40センチ。かつては貴人から庶民まで身分に関係なく広く使われたことから「貴賎笠(きせんぼ)」と呼ばれたが、現在は産地名で呼ばれる。かんなで薄く幅を狭く削ったヒノキで編み上げ、一部で竹、サクラの樹皮も使われる。軽くて丈夫で、ヒノキに含まれる油で雨もはじく。「使い込むほど光沢が出て深い色になる。昔の人はよく考えたものだ」と芝さんは感心する。

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