孔子廟、免除の経緯重視 宗教性認定 政教分離で違憲判決

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孔子廟にある至聖門=那覇市久米で2021年2月24日午後3時32分、遠藤孝康撮影
孔子廟にある至聖門=那覇市久米で2021年2月24日午後3時32分、遠藤孝康撮影

 那覇市の儒教施設を巡り、政教分離訴訟で3例目となる違憲判断が24日、示された。最高裁大法廷は、施設の性格などをつぶさに検討して土地の使用料免除は許されないと判断した。全国各地にある宗教的施設と公的機関の関係が改めて問われそうだ。【近松仁太郎】

支出額も問題視

 過去の政教分離訴訟では主に、行政が実施した宗教的行事や、宗教的組織への公有地の提供が憲法に反するかどうかが争われた。

 憲法は、行政と宗教の関わり合いを原則として認めていない。ただ、分離を徹底すれば、社会に広く浸透して宗教性が薄まった行事や慣習も禁止され、宗教的な文化財や私立学校を公的支援できなくなる恐れも出てくる。このため、最高裁はこれまで「一切の関係が許されないわけではなく、限度を超えた場合に違憲」との考えで、緩やかに判断してきた。

 今回の訴訟の先例とも位置づけられるのが、地域の神社のための公有地の無償提供が争われ、2010年に最高裁が政教分離を巡って2例目の違憲判断とした「空知太(そらちぶと)神社訴訟」だ。判決は「宗教施設の性格、無償提供の経緯や態様、これに対する一般人の評価を考慮し、社会通念に照らして総合判断する」とする判断枠組みを示しており、今回もこれを踏襲して憲法適合性を判断した。

 大法廷はまず、宗教的施設であっても、歴史や文化、観光、国際親善の側面から意義や価値が見いだされれば、無償提供もあり得るとし、こうした前提に立って廟の性格を分析した。

 廟では、…

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