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木語

中国取材の経験が豊富な坂東賢治専門編集委員のコラム。

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国際派なき香港統治=坂東賢治

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 戦後の日中関係を語る上で、長く対日工作の責任者として活躍した廖承志(りょうしょうし)氏を忘れることはできまい。孫文の盟友だった父親の日本留学時代に東京で生まれ、日本語が極めて流ちょうだった。

 1962年に高碕達之助元通産相と合意した日中貿易の覚書は2人のイニシャルを取って「LT協定」と呼ばれた。72年の日中国交正常化や78年の日中平和友好条約締結時に行われた日中要人の会談には常に廖氏の姿があった。

 その廖氏は78年に設置された国務院香港マカオ事務弁公室の初代主任でもあった。廖氏は中国共産党に入党後、30年代に香港で対華僑工作を担当した。現地の実情を知る経験が買われたのだろう。

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