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「DAYS」セクハラ、遠い救済 「その人らしさ」回復まで=宇多川はるか(統合デジタル取材センター)

問題発覚後に発行された月刊誌「DAYS JAPAN」2019年2月号と同3・4月号=宇多川はるか撮影
問題発覚後に発行された月刊誌「DAYS JAPAN」2019年2月号と同3・4月号=宇多川はるか撮影

 「被害を自覚するまで時間がかかったのに、時効で線引きされてしまった。救済されるまでに、どれだけハードルがあるかを痛感しました」。かつて取材した女性からメールが届いた。写真誌「DAYS JAPAN」元発行人で「人権派」として知られたフォトジャーナリスト・広河隆一氏(77)による性暴力被害者の一人だった。

被害自覚に時間 時効は妥当か

 女性は発行元のデイズジャパン社に損害賠償請求していたが、時効を理由に一切の賠償金を受け取れなかったという。性暴力を告発する「#MeToo」の世界的なうねりは日本にも届いた。性被害を含むハラスメント被害が職場に「ある」という認知は、以前よりは進んだようにも思う。そこから一歩進み、考えたい。被害者を救済するには何をすべきなのか。

 この女性は現在30代。被害にあったのは10年以上前、デイズ社でアルバイトをしていた頃だ。フォトジャーナリスト志望だった女性にとって、当時、広河氏は「神様のような、雲の上の存在だった」。その広河氏にあるとき、「写真を教える」とホテルに呼び出され、性行為を強要された上に裸を撮影されたという。問題発覚後、弁護士や外部有識者で構成する検証委員会がまとめた報告は、このケースを含む17件を被害認定。「一連の出来事は広河氏がデイズ社という自身の『王国』をつくりあげ、…

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