兄ちゃん、お帰り 80年ぶりの“再会”に涙 遺品なき遺骨はいま

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野村正敏さんの出征前に撮影された家族写真。右から3人目が正敏さん、左から2人目が貞之さん=野村貞之さん提供
野村正敏さんの出征前に撮影された家族写真。右から3人目が正敏さん、左から2人目が貞之さん=野村貞之さん提供

 兄ちゃん、お帰り――。日本から5500キロ以上離れた太平洋戦争の激戦地・タラワ環礁(キリバス)で亡くなった旧海軍下士官、野村正敏さんの遺骨が26日、徴兵以来80年ぶりに家族の元に戻った。「つらかったろう、寂しかったろう」。8歳上の兄を慕って生きてきた弟貞之さん(92)=長崎市田上3=は遺骨を抱きしめ、待ちわびた対面に涙を流した。

 「寂しかったろうね、おかえりなさい」。26日午後、自宅を訪れた長崎県の担当者から遺骨を受け取った貞之さんはそう語りかけた。正敏さんと両親の位牌(いはい)が並んだ祭壇に遺骨を置いて約1分。再び言葉を継いだ。「兄ちゃん、つらかったろうな。僕の面倒を見てくれてありがとうね」

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