自助といわれても

公助願うALS患者、門前払い 「生きたい」かなえて

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 <福祉の考え方の基本は、「自助」→「共助」→「公助」です>。山里の最低気温が氷点下7・7度まで冷え込んだ2017年2月24日に長野県信濃町の住民福祉課から発せられた一通の文書が、町内に住む小林さゆりさん(56)に届いた。全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を患っていた。年老いた母親(当時78歳)による介護が難しくなり、法的に保障された長時間介護の実施を信濃町に求めたが、事実上拒否された。「自助」が限界を迎える中で、小林さんは尊厳を持って生きるために、「公助」を求める闘いを始めた。【塩田彩】

 小林さんは長野市内で1人暮らしをし、化粧品の開発などの仕事をしていたが、07年にALSと診断された。最初は左手の親指を動かしにくいのが気になる程度だったが、次第に腕を上げるのもつらくなり、信濃町の実家に身を寄せた。17年当時受けていた訪問介護などの公的支援は1日平均2時間程度。残りの時間の介護は、78歳の母が一人で担っていた。

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