- Twitter
- Facebook
- はてなブックマーク
- メール
- リンク
- 印刷

<土曜カルチャー>
若き日の歌集/推敲重ねた原稿
熊本を拠点に書き続け、『苦海(くがい)浄土』などで知られる作家、石牟礼道子(1927~2018年)の没後3年に合わせた企画展「海と空のあいだに―石牟礼道子の文学世界―」が熊本市のくまもと文学・歴史館で開かれている。原稿や日記、取材ノートなど石牟礼の自筆資料を中心に約110点を集め、創作活動の軌跡を追う。
石牟礼が草稿や日記、取材メモなどを書き残したノートは200冊以上あり、本展ではそのうち12冊を展示している。石牟礼の盟友で近代思想史家の渡辺京二の呼びかけで2014年末、石牟礼道子資料保存会が発足、現在も会員による資料整理が続けられている。本展で公開されているのは、近年発見された石牟礼の最初期の作品「不知火(しらぬい)」や未完の自作歌集「虹のくに」、『苦海浄土』に収録されるはずだった「幻の原稿」…
この記事は有料記事です。
残り1416文字(全文1793文字)