マイナンバーカード「あと2年でほぼ全国民が取得」は可能か

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マイナンバーのPRキャラクター「マイナちゃん」とともに記者会見に臨む平井卓也デジタル改革担当相=東京都千代田区で2021年2月16日午前9時28分、後藤豪撮影
マイナンバーのPRキャラクター「マイナちゃん」とともに記者会見に臨む平井卓也デジタル改革担当相=東京都千代田区で2021年2月16日午前9時28分、後藤豪撮影

 菅義偉政権が推し進める「行政のデジタル化」に欠かせないマイナンバーカード。交付開始から5年がたったが、交付率は26・5%(3月4日現在)で、いまだに4人に3人が取得していない。政府が掲げる「2022年度末までにほぼ全国民が取得」という目標の実現は危ぶまれているのが実情だ。普及を阻む「壁」とは――。

 「どんどん(カードの交付が)増えているというのは、非常にありがたい」。平井卓也デジタル改革担当相は2月16日の閣議後記者会見で、カードの普及率が25%を超えたことを踏まえ、こう述べた。一方で平井氏は「22年度中にほぼ全ての国民が取得というのは、なかなか厳しい」(2月2日の会見)とも語る。

 カードには個人を識別する番号のほか、顔写真や生年月日などの情報が搭載されている。16年1月に始まった交付の狙いは、これまで役所の窓口で書類をやり取りしていた社会保障や税などの手続きをできるだけオンライン化し、ムダを省くことだ。

 菅首相は20年9月の就任時に「行政のデジタル化の鍵はマイナンバーカード。役所に行かなくてもあらゆる手続きができる社会を実現するためには、カードが不可欠だ」と強調した。政府は普及を加速させるため、カードを持つ人を対象に最大5000円分のポイントを配る「マイナポイント」制度を21年9月末まで半年間延長。まだカードを持っていない全国民に、スマートフォンから手続きができるQRコード付きの申請書も順次、郵送している。

 この結果、直近1年で普及率は約11ポイント上昇した。しかし、それでも「4人に3人が未取得」という現状に対しては、政府内からも「これまで本気で取り組んでこなかった証拠だ」(経済官庁幹部)との声が出ている。

 なぜ、普及のスピードが鈍いのか。「より良いサービスになっていないから」…

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