「サウジアラビア皇太子は記者殺害を承認」 米国の報告書の意味

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サウジアラビアのムハンマド皇太子=リヤドで2020年11月、AP
サウジアラビアのムハンマド皇太子=リヤドで2020年11月、AP

 サウジアラビアのムハンマド皇太子(35)が2018年のサウジ人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件の「作戦を承認していた」と認定する米政府の報告書が26日公表された。これまでトランプ米前政権の後ろ盾も得て独裁的に振る舞ってきた皇太子にとって、一定の打撃となりそうだ。一方で、両国とも通商や対イラン外交などで利害が一致する側面もあり、決定的な対立は慎重に避けた形だ。

 ムハンマド氏は実父のサルマン国王(85)が15年に即位して以来、権力の集中を進めてきた。保守的なサウジ社会とエネルギー資源依存型経済の変革を目指す「若き改革者」として表の顔を持つ半面、国内の人権活動家を次々拘束するなど人道問題で国際社会の批判を浴びてきた。また、有力王族を次々と追いやってきたため、潜在的には政敵も多いとみられる。今回の報告書でムハンマド氏への国外からの批判が強まり、国家イメージが悪化する可能性がある。

 一方、米国、サウジ両国とも、決定的な関係の悪化は回避したい思惑が見える。

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