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滝野隆浩の掃苔記

社会部・滝野隆浩専門編集委員のコラム。

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滝野隆浩の掃苔記

葬儀をあきらめない寺

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 <滝野隆浩の掃苔記(そうたいき)>

 葬儀ができない母の遺骨をどうしたらいいのか――。専福寺(東京都新宿区、真宗大谷派)の二階堂行壽住職(62)は門徒の息子から相談を受けた。母親は入院中の病院で新型コロナウイルス感染症の院内感染で亡くなった。遺骨だけ届けると、葬儀社から告げられたらしい。

 厚生労働省などは昨年7月、コロナ感染症で亡くなった人の葬儀や火葬に関するガイドラインを公表。適切な対策を講じれば安全は確保できるとある。住職は居ても立ってもいられなくなった。

 葬儀社と掛け合う。葬式はできない、ガイドラインのことは知らないと言う。では火葬場で読経を。断られる。3分でもいいから。ダメ。遺族を一律に濃厚接触者と見なしているのか。遺体安置所でお勤めできないかと聞けば、場所は教えられない、そう決まっているから、と。では火葬場への途中、御社に立ち寄って葬儀を……対応不可と言われた。

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