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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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復興7原則 被災地復興と経済再生を結び付けた理由 五百旗頭氏

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インタビューに応じるひょうご震災記念21世紀研究機構の五百旗頭真理事長=神戸市中央区で2021年2月4日、菱田諭士撮影
インタビューに応じるひょうご震災記念21世紀研究機構の五百旗頭真理事長=神戸市中央区で2021年2月4日、菱田諭士撮影

 2011年3月の東日本大震災から2カ月後に開かれた復興構想会議第4回会合で、「復興構想7原則」が決定された。原案を作ったのは、後に財務事務次官になった佐藤慎一氏だ。同4月の旧民主党政権の閣議決定の文書も佐藤氏が起案したもので、そこに「創造的復興」という言葉が入っていた。

 15人の委員たちは雄弁家で議論百出の会議だった。私も憲法のようなものが必要だと考えていた。会議では、7番目の原則「今を生きる私たち全てがこの大災害を自らのことと受け止め、国民全体の連帯と分かち合いによって復興を推進するものとする」について「増税を含意しているのではないか」という批判が委員から上がった。そうしたら、岩手県の達増拓也知事が「被災地域の復興なくして日本経済の再生はない。日本経済の再生なくして被災地域の真の復興はない。この認識に立ち、大震災からの復興と日本再生の同時進行を目指す」という5番目の原則を引き合いに、増税によって日本経済が行き詰まらされることへの歯止めがきちんと書かれているから心配ないと発言してくれて、ようやく委員みんなから了承を得られた。

 「日本経済の再生」を強調したのは、それを強く主張する経済界の委員がいたこともあるが、被災地の復興を思い切ってやるには、日本経済に負担をかけるだけではなく、…

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