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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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提言は生かされたか

「分かち合い」うたった復興事業 7原則の提言は生かされたか

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東日本大震災復興構想会議であいさつする菅直人首相(右から4人目)=首相官邸で2011年6月25日午後2時24分、久保玲撮影
東日本大震災復興構想会議であいさつする菅直人首相(右から4人目)=首相官邸で2011年6月25日午後2時24分、久保玲撮影

 東日本大震災からの再生を目指し、首相の諮問機関・復興構想会議が7原則の中で示した「国民全体の連帯と分かち合い」というフレーズ。そこから導かれた復興増税などを財源とした予算が、被災地とは関係の薄い使途にも充てられ、うち7割が戻らないことが確実になった。震災から10年間で執行額が総額36・3兆円に上ることになった復興事業の内実を探った。【関谷俊介】

復興予算、「基金管理」団体にも巨額支出

 復興予算の一部は、被災地と関係の薄い企業などへの補助金だけでなく、省庁が委託する公益法人の基金管理費としても少なからぬ額が支出されてきた。

 復興庁が基金の返還を求めている23事業を調べると、「環境パートナーシップ会議」(東京都渋谷区)という一般社団法人が、最多の7事業(経済産業省6事業、国土交通省・環境省1事業)で基金の管理を委託されている。

 法人と、補助金事業の事務局を務める企業が管理費などとして基金から受領する額は、経産省から随意契約で委託された「国内立地推進事業費補助金」だけでも15億6500万円に上る(2020年3月末現在)。法人から企業への補助金交付は12年度から19年度まで続き、その後も、補助先から収益や雇用状況の報告を受けるという理由で事業終了を「25年3月」としており、法人は今年度も管理費を受領している。

 法人は取材に…

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