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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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電力逼迫、危機の1月8日 停電回避に綱渡りの調整「融通を…」

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日々の電力需給状況を把握している電力広域的運営推進機関広域運用センター=東京都内で(同機関提供)
日々の電力需給状況を把握している電力広域的運営推進機関広域運用センター=東京都内で(同機関提供)

 1月8日、パソコンの画面上に映る電力会社担当者らの表情には緊張の色が浮かんでいた。各電力で火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)が底を突きかけており、停電の危機を回避するために全国9地区の電力会社の約20人が連日、オンラインで会議を開催。互いに電力を融通し合うぎりぎりの調整でしのいできたが、この日は最も厳しい状況に陥っていた。

 「なんとか融通をお願いします」。頭を下げて懇願する西日本地区の電力会社担当者に対し、「ここで燃料を使ってしまったら明日あさっての在庫がなくなり、うちが停電してしまう」と出し惜しむ他地区の担当者ら。彼らの間に立つのが国の認可法人「電力広域的運営推進機関(広域機関)」だ。LNGを積んだ船の入港状況や各社の在庫データを基に「余力は考えずにより逼迫(ひっぱく)しているところに回してください」と迫ると、「あとで返してくれるんですよね。国が責任を持ってくださいよ」としぶしぶ融通に応じるといったやりとりが繰り返された。

 こうした電力融通は2020年12月15日~21年1月16日の間の計18日で、関西地区への94回を筆頭に計218回に達した。11年の東日本大震災直後に被災した発電所が停止し、…

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