山田氏辞職 続投方針一転の「体調不良」 再び「後手」露呈
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菅義偉首相の長男正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」による接待問題を巡り、山田真貴子内閣広報官が1日辞職し、政府は危機管理を巡る「後手」対応を再び露呈した。首相は2月26日に山田氏を続投させる方針を示していたが、3日で転換を迫られた。
総務省幹部らの処分とのバランス論も
「行政経験が豊かで、(安倍晋三)前首相の秘書官もやっていた。そういう意味で期待をし、任命した。このような形で辞任されることは大変残念に思う」。首相は1日、山田氏の辞職に関し、首相官邸で記者団にこう語った。
首相は当初、山田氏を続投させる方針だった。接待問題を巡って内閣広報官が辞職すれば、首相の任命責任が問われかねない。特に今回は接待をした側に首相の長男正剛氏が含まれ、首相への批判が高まっている。加藤勝信官房長官は「総務省時代の話だ」とし、山田氏に「注意」をするにとどめていた。
山田氏と同様に東北新社側から接待を受けていた総務省幹部らの処分とのバランスもある。山田氏を給与自主返納10分の6(1カ月)としたのは、谷脇康彦、吉田真人両総務審議官の減給10分の2(3カ月)にそろえたためだ。官邸幹部も当初、「山田氏を辞職させる必要はない。谷脇氏らも辞めさせることになるし、他の人とのバランスが必要だ」と語っていた。
しかし、2月28日夕、事態が動く。山田氏が体調不良を理由に杉田和博官房副長官に辞意を伝えると、…
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