安保理改革は? 尊敬する人は? 国連事務総長に聞く 詳報

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毎日新聞の単独オンラインインタビューにニューヨークの国連本部で応えるグテレス国連事務総長=2021年2月27日
毎日新聞の単独オンラインインタビューにニューヨークの国連本部で応えるグテレス国連事務総長=2021年2月27日

 グテレス国連事務総長は2月27日、毎日新聞の単独インタビューに応じ、読者から募集した質問などに答えた。質問や回答の詳細は以下の通り。【和田浩明/統合デジタル取材センター、隅俊之/ニューヨーク支局】

新型コロナ禍「ワクチン供給拡大を」

 ――新型コロナウイルス感染症の世界的流行が続く中、自国中心主義に陥りがちな諸国の連携を進めるための国連主導の取り組みを説明してください。(読者の質問)

 ◆国連機関である世界保健機関(WHO)は中でも発展途上国に対して、機材や業務、訓練、要員など多大な支援を行っています。また「COVAXファシリティー」=注1=を通じてワクチンの配布を進めていますが、これについては国際社会からの支援も拡大しています。

 注1 COVAXファシリティー

 WHOなどが主導する新型コロナワクチン共同購入の枠組みで日本も参加。高・中所得国が資金を拠出して自国用にワクチンを購入するほか、ドナー国からの拠出金で途上国にワクチン供給を行う。先進国と途上国の「ワクチン格差」軽減を目指す。

 現在、ワクチン接種はかなり混乱していることが明らかだと思います。ワクチンの8割以上は先進国に行っていますが、いまだにワクチンが入手できていない国もあるのです。

 国連としては、世界的なワクチン接種計画を求めています。しかしこうした計画が実現するには、実施の権限、能力が必要です。このため、主要20カ国・地域(G20)に対して、緊急タスクフォースを作ってワクチン生産能力のある国や開発した国、生産のライセンスを持つ国などに参加するよう呼びかけました。例えば英アストラゼネカのワクチンはインドや韓国で生産されています。国際金融機関や製造企業にも参加を求めています。ワクチンの生産能力を大幅に引き上げることが目標です。

 感染力の高い変異ウイルスも生まれています。早くワクチン接種ができれば、感染拡大を抑え、変異を防ぐことにもつなが…

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