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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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続・沿岸南行記

家族で紡ぐ初めての古里 「いろんなものが奪われ、生まれた」10年

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長女の灯ちゃんを抱いて太平洋を眺める松本昌弘さん(右)と妻の芽衣さん=福島県楢葉町で2021年2月11日、渡部直樹撮影
長女の灯ちゃんを抱いて太平洋を眺める松本昌弘さん(右)と妻の芽衣さん=福島県楢葉町で2021年2月11日、渡部直樹撮影

 視界を占領する高さ8・7メートルの防潮堤を上り、その上に立つと、どこまでも青い海が広がっていた。「ここ、散歩するようになるんだね」。松本昌弘さん(35)と妻の芽衣(めい)さん(28)は、2020年12月に生まれたばかりの長女、灯(ともり)ちゃんに話し掛けた。2月11日、福島県楢葉町前原地区。2人が記者を案内してくれたのは、昌弘さんが幼い頃に走り回ったという海岸だ。

 そのすぐ目の前にあった自宅は、東日本大震災の津波で流された。11年3月11日、大きな揺れの後の大津波警報で、…

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