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提言は生かされたか

東日本大震災から10年。復興構想会議から政府への提言に掲げられた「7原則」は、どのように被災地に生かされたのか。

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提言は生かされたか

東日本大震災10年 原発被災地 復興構想会議元委員 僧侶の玄侑宗久さん

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=佐々木順一撮影
=佐々木順一撮影

提言実現せず不信感

 僧侶である私に、菅直人首相(当時)から直接、復興構想会議への参加を呼び掛ける電話が来た。驚いたし、大変だと思ったが、福島に住む者として引き受けるしかないと感じた。会議では、被災地で次々に浮上する個別の問題に対する提言も、書面で数多く提出した。しかし実現したものはほとんどなく、政治への不信感も強くなった。

 復興構想会議では官僚の発言が原則禁止され、委員のアイデアを官僚と擦り合わせて実現可能性を持たせる機能がなかった。少なくとも10年間は委員を務めるつもりで引き受けたが、2011年6月に首相へ「復興への提言」を報告して以降は1回招集されただけで、会議は翌年に廃止された。

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