英仏独が太平洋、インド洋への関与強化 高まる中国警戒論

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2隻同時に建造が進む強襲揚陸艦「075型」。平らな甲板、船尾の開口部が特徴だ=中国上海市で2021年2月17日、河津啓介撮影
2隻同時に建造が進む強襲揚陸艦「075型」。平らな甲板、船尾の開口部が特徴だ=中国上海市で2021年2月17日、河津啓介撮影

 シーパワーを増大させる中国に対する警戒論が欧州で強まっている。英国は2021年に空母などをインド太平洋に展開させる。ドイツも21年夏にもフリゲート艦を派遣。欧州主要国は対中政策を本格的に転換させつつある。

 それまでの中国との協調姿勢を一変させ、「特別の関係」とされる米国などとの連携のため、インド洋や太平洋への関与を強めようとしているのが英国だ。

 英与党・保守党に影響力を持つ英シンクタンク「ポリシーエクスチェンジ」は20年11月、インド太平洋地域に対する英国の戦略についてのリポートで、民主主義的価値観を共有する日米、オーストラリア、インドの4カ国による安全保障面などでの非公式な協力の枠組み「クアッド」への英国の参加を提言した。

 背景には、近年悪化の一途をたどる英中関係がある。中国が英国の旧植民地・香港への統制を強めることに英国は反発しており、20年6月の香港の「国家安全維持法」施行により対立は決定的になった。リポートを策定したメンバーの一人、マイケル・ファロン元国防相は毎日新聞の取材に、「この2、3年に起きたことを見れば、中国共産党の価値観は我々のそれと敵対するようになっている」と指摘する。

 そもそも英国をブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)に突き動かした根底には、欧州にとどまらず世界各国と新たな協力関係を築き、国際社会でのプレゼンスを高める「グローバルブリテン」構想がある。

 英国は17年以降、オマーンやバーレーンな…

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