2020毎日デザイン賞に堀部安嗣氏「立ち去りがたい建築」、「居心地のよい空間」高く評価

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2020毎日デザイン賞を受賞した堀部安嗣氏=Tetsuya Ito撮影 拡大
2020毎日デザイン賞を受賞した堀部安嗣氏=Tetsuya Ito撮影

 デザインの全分野において傑出した成果に贈られる「2020毎日デザイン賞」(毎日新聞社主催)の選考委員会が開催され、建築家の堀部安嗣氏の「立ち去りがたい建築」に決まり、3日発表された。

 堀部氏は住宅建築の第一人者として知られる。堀部氏は1995年のデビュー作「南の家」「ある町医者の記念館」から近年の代表作「竹林寺納骨堂」まで、一貫して建築が本来持っていた基本的な役割と心を落ち着けられるたたずまいを追求してきた。氏の作品に共通する「居心地のよい空間」「人の確かな居場所」のデザイン力が高く評価され、今回の受賞となった。

客船「ガンツウ」(2017年)
客船「ガンツウ」(2017年)
竹林寺納骨堂(2013年)=Ken'ichi Suzuki撮影
竹林寺納骨堂(2013年)=Ken'ichi Suzuki撮影

 選考委員会では、コロナ禍にあって、あらためてパーソナルな「居心地のよい場所」が見直されているという声が相次いだ。選考委員で建築家の岸和郎氏は「どこか時代の流れを超越したような雰囲気を漂わせる堀部安嗣の空間は、そんな2020年の時間の中での救いだったのではないかと考える」と講評している。

 ほりべ・やすし 建築家。1967年横浜市生まれ。90年筑波大芸術専門学群環境デザインコース卒業。91~94年、益子アトリエにて益子義弘氏に師事した後、堀部安嗣建築設計事務所を設立。2007年から京都芸術大大学院教授。16年日本建築学会賞(作品)を「竹林寺納骨堂」で受賞。代表作に「南の家」「ある町医者の記念館」「KEYAKI GARDEN」「阿佐ヶ谷の書庫」「鎌倉山集会所」の他、客船「ガンツウ」など。

 (2020毎日デザイン賞選考委員)大貫卓也(アートディレクター)/岡﨑乾二郎(造形作家・批評家)/岸和郎(建築家)/深澤直人(プロダクトデザイナー)/面出薫(照明デザイナー)(敬称略)

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