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困難を生きる女性たち

 昨年来の新型コロナウイルスの流行で、女性の貧困が改めて注目されている。11日で発生から10年になる東日本大震災の被災地でも女性の困難は続く。今日は桃の節句、8日は国際女性デー。貧困層が多い沖縄の基地の街と、大震災被災地出身の女性研究者2人に自身の生い立ちを含め、地方の女性らが直面する現実を聞いた。

「そばにいるよ」の贈り物 上間陽子・琉球大教授

 コロナ禍で、私の住む沖縄では、「フードパントリー」(余剰食品の貧困層への配布)が流行した。東京では、この間、自己責任論が強くなったと聞くが、沖縄の場合には、共助がはやった。対照的な現象だが、本当は、共助の流行も自己責任論と同様に批判されるべきだろう。困っている人のところにお米やお菓子が届くのは、もちろんいいことだ。ただし、それだけで貧困は解消しないし、むしろ、公的支援の不十分さの目くらましになりかねない。

 とはいえ、共助が全く必要ないというわけではない。私も、矛盾を感じつつ、自分のしている「若年出産女性調査」で知り合った、家族や仕事などに大きな困難を抱える若い母親15人に何回か食料や子ども服などを支援した。ただし施しではなく、「ギフト」になるよう心がけて。近所の店の商品券を入れて、「食べたいものを選んで買ってね」と呼びかけ、箱を開けて「うれしい!」と感じるものを用意した。「私から特定の彼女に」と、…

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