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「アラブの春」から10年 よりよい社会、諦めぬ人々=真野森作(カイロ支局)

焼身自殺を図り、「アラブの春」のきっかけを作ったムハンマド・ブアジジさんの肖像壁画。自らに火を放った12月17日は、革命記念日として人々の記憶にとどめられている=チュニジア中部シディブジドで2020年12月17日、真野森作撮影
焼身自殺を図り、「アラブの春」のきっかけを作ったムハンマド・ブアジジさんの肖像壁画。自らに火を放った12月17日は、革命記念日として人々の記憶にとどめられている=チュニジア中部シディブジドで2020年12月17日、真野森作撮影

 2011年に中東のアラブ諸国で起きた民主化要求運動「アラブの春」から今年で10年。この運動は、失敗だったのだろうか? 私は昨秋から、この問いを胸に現場で取材を重ねてきた。

 長期独裁政権に対して市民が「ノー」の声を上げ、SNS(ネット交流サービス)の普及にも後押しされたデモは大きなうねりとなって、独裁者を倒していった。しかし、エジプトでは数年後に再び強権的な政権が生まれた。リビアとイエメン、シリアでは内戦が発生し、多くの人々が生命や財産を奪われ、故郷を追われた。唯一、民主化に成功したチュニジアでさえ深刻な経済難に直面している。

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