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海外特派員がそれぞれの赴任先の「街角」で感じたことを届けるコラム。

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100年後の問い 北米総局・高本耕太

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第29代米大統領ウォーレン・ハーディングの旧家=中西部オハイオ州マリオンで、高本耕太撮影
第29代米大統領ウォーレン・ハーディングの旧家=中西部オハイオ州マリオンで、高本耕太撮影

 米国に感染症が流行する中での大統領選だった。人種間対立の暴動が各地で起き、孤立主義か国際主義かで世論は割れていた。上院議員出身の候補は遊説で各地を回ることはせず、代わりに自宅から国家の「再建と癒やし」を訴える演説を繰り返し当選した。1920年のことだ。

 中西部オハイオ州マリオンの住宅街に第29代大統領、ウォーレン・ハーディングの旧家がある。表の通りは時折、車が通過するのみ。演説の舞台となった玄関横のポーチに目を留める人はいない。

 当時、その2年前に始まったスペイン風邪の流行で国内67万人超の命が失われ、景気は急激に悪化。好戦的な現職大統領の言動と社会の混乱に疲れきっていた国民の心に、ハーディングの「日常を取り戻す」との訴えが響いた。

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