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野球部初代部長の相原聡教頭(57)が感慨深げに語る。「甲子園に行くのはまだ何年もかかると思っていた」。創部からわずか5年目で、春夏通じて初の甲子園切符をつかんだ。
1925年に女子校として開校したが、2016年春に大きく転換した。男女共学化だ。背景には受験生の共学志向の高まりや少子化の影響などがあった。共学化に合わせて「聖カタリナ女子」の校名や校訓を変更し、新校舎が完成した。
野球部創部も共学化の一環だった。愛媛は野球熱が高く、相原教頭は「共学化するのに野球部がないのは、愛媛の高校として物足りない。男子を呼び込むのに野球部の存在は大きかった」と説明する。同じ松山市内には女子校から共学化し、名将・上甲正典監督(故人)が率いて創部3年目の04年にセンバツ初出場初優勝を果たした済美という先例があった。
監督は現役時代に宇和島東(愛媛)で甲子園出場を果たし、小松(石川)を率いていた越智良平監督(39)を招いた。当時の教頭が越智監督の父という縁だった。練習場所は市中心部の学校近くに十分な広さが確保できず、車で約40分離れた学校のセミナーハウス敷地内のグラウンドを使用。黒土を入れ、ブルペンや室内練習場なども設けた。勉強合宿などで使うセミナーハウスの一部を野球部の寮にした。
こうした努力が実を結び、選手は県外からも集まるようになった。兵庫県出身のエース右腕・桜井頼之介(2年)は「寮がきれいで、室内練習場がしっかりしていた」と入学理由を明かす。寮と練習場所が隣接し、選手は気兼ねなく自主トレーニングができるという。
上甲監督の宇和島東時代の教え子にあたる越智監督は、「(済美と)比較対象になるのでつらい」と笑いつつ、「まずは初戦にしっかり入りたい」。新しい歴史を作る春はまもなくだ。【新井隆一】=つづく
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