イエメンで深刻化する人道危機 バイデン政権の和平方針が裏目に

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
栄養状態の検査に訪れた病院で泣く子供=イエメンの首都サヌアで2021年2月24日、ロイター
栄養状態の検査に訪れた病院で泣く子供=イエメンの首都サヌアで2021年2月24日、ロイター

 「人道外交」を掲げるバイデン米政権が1月に発足し、イエメンの内戦終結に向けた動きも期待される中、イエメン国内で支配地域を確保するイスラム教シーア派系の親イラン武装組織「フーシ派」が攻勢を強めている。和平交渉への国際的圧力が高まる前にさらなる勢力拡大を目指しているとみられ、「世界最悪の人道危機」(国連)は一層深刻化している。

 イエメン内戦は、サウジアラビアが支援するハディ暫定政権と、イランが後ろ盾のフーシ派が争う構図。トランプ前米大統領は同盟国であるサウジ側への武器供与などを続けてきたが、バイデン大統領は2月、「攻撃的作戦に対する支援を打ち切る」と宣言。その一方でフーシ派の外国テロ組織指定を解除した。背景には、国連が主導する和平協議への機運を高める狙いがあるとみられる。

 だが現状ではこの方針が裏目に出ている。フーシ派は…

この記事は有料記事です。

残り1462文字(全文1826文字)

あわせて読みたい

注目の特集