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東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた岩手県大槌町で、被災から10年たった今も元の場所に戻れずに仮設での営業を続ける旅館がある。町中心部に幕末から続いた「小川旅館」。ボランティアや復興工事関係の宿泊客が年々減る中、新型コロナウイルスの影響も逆風となり再建のめどは立たないままだ。それでも、おかみの小川京子さん(60)は「あしたどうなるかもわからない状況だが、諦めたわけじゃない。いつか元の場所に帰ることが最終的な目標だ」と前を向く。
震災が起きた時、京子さんは先代のおかみで母のミヲさんを見舞うため盛岡市内の病院にいた。タクシーに飛び乗り、普段は2時間の道のりを5時間以上かけて町に向かったが、「山の向こうが真っ赤で町全体が燃えているのが分かった」。最後は徒歩で旅館を目指したが、「ボンボン」という爆発音が聞こえる町の中心部に入ることはできなかった。追われるように津波から逃げたという長男とは数日後に再会できたが、津波と火災に見舞わ…
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