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脱毛、倦怠感…コロナ対策からこぼれ落ちる若者の後遺症

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新型コロナの後遺症で苦しんでいる患者の一人。激しい倦怠感などで一日の大半をベッドで過ごす日が続いているという=本人提供
新型コロナの後遺症で苦しんでいる患者の一人。激しい倦怠感などで一日の大半をベッドで過ごす日が続いているという=本人提供

 新型コロナウイルスの感染が中国・武漢で初めて確認されてから1年以上が過ぎ、後遺症の実態が徐々に明らかになってきた。若年層は重症化しにくいとされているが、長期にわたって続く脱毛や倦怠(けんたい)感などの症例が国内外の医療機関から報告されている。国内では感染時にPCR検査を受けられず「コロナ患者」として扱われない人たちの苦しい状況も浮かび上がってきた。【林奈緒美】

退院1年、仕事復帰できず「一生このまま?」

 「若いし、コロナに感染しても2週間で元気になると思っていた。1年近くたつのに症状は治まらず、一生このままでは、と不安になる」。昨年3月に新型コロナに感染した東京都内の飲食店勤務の女性(30)は、こう言ってため息をついた。退院から約1年たったが、数分歩いただけで息切れや頭痛がし、針で刺されるような痛みを心臓に感じることもある。感染前にはなかった不整脈の症状が表れ、倦怠感が強く、少しでも動くと起き上がれなくなるため、仕事にも復帰できていないという。

 国立国際医療研究センターが2月4日の都のモニタリング会議で報告した調査結果によると、若年層を含む76%の新型コロナの患者が、退院後も嗅覚障害や脱毛など何らかの後遺症を訴えていた。調査は昨年2~6月、同センターを退院した78人を対象に実施し、63人から回答を得た。20~30代で後遺症を確認したのは18人中14人。30代以上で倦怠感や呼吸困難などの症状が上位を占めた一方、20代では嗅覚や味覚障害に悩む患者が目立った。同センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は…

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