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東日本大震災10年 災害弱者を守る 2地域居住で「共助」も期待=高尾具成(専門記者)

紀伊半島豪雨で被害の大きかった奈良県十津川村。写真右端が、2地域居住を実現させた村営住宅「高森のいえ」や特別養護老人ホームなどのある集落=奈良県十津川村で2020年11月9日、高尾具成撮影
紀伊半島豪雨で被害の大きかった奈良県十津川村。写真右端が、2地域居住を実現させた村営住宅「高森のいえ」や特別養護老人ホームなどのある集落=奈良県十津川村で2020年11月9日、高尾具成撮影

 2011年の東日本大震災では死者・行方不明者の約6割が65歳以上の高齢者で、障害者の死亡率は被災住民全体の死亡率の約2倍に上った。自力避難の困難な災害弱者を自然災害からどのように守るのか。この課題は、大津波の有無に関わらず、あれから10年を経ても解決されぬままだ。改めて考えてみたい。

 昨年、熊本県南部などに大きな被害をもたらした「令和2年7月豪雨」は10県で86人の死者・行方不明者を出し、建物被害は39都府県で1万6000棟を超えた。特別養護老人ホームで入所者14人が死亡するなどした同県球磨村を取材すると「増水はあまりにも急だった」と被災住民は口をそろえた。同村の二つのエリアで区長をする大原伸司さん(67)は「球磨川氾濫から1時間ほどで周辺道路は冠水した。村の高齢化率は40%を超え、支える側も限られている。事前避難につなげる危機意識の醸成が不可欠だと痛感させられた」と語った。

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