再拡大の「失策」懸念しまた延長 「2週間」根拠示せず国民は…
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

政府が、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う首都圏4都県の緊急事態宣言について、解除基準を満たしているにもかかわらず再延長を決めたのは、専門家が強く懸念を示す「リバウンド(再拡大)」への警戒感からだ。だが、延長期間「2週間」の根拠は不明確で、当面は「様子見」で状況改善に期待をかける。
基準あいまい 「手詰まり感」も
「宣言の時に約束した数字からすれば、ほぼ解消に向かってきているが、さらに確実にするために何としても2週間、お願いしたい」。菅義偉首相は5日の参院予算委員会で、首都圏4都県の現状について、解除の目安としていた「ステージ3(感染急増)」相当との認識を示した上で、再延長に理解を求めた。
3日時点の政府のまとめでは、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は4都県では9~14人とステージ2(感染漸増)の水準となり、病床使用率も29~47%とステージ3相当と解除基準を満たしている。
そんな中で首相が再延長を判断したのは、専門家や知事が解除に慎重姿勢を示しており、政権主導で解除に踏み切って感染が再拡大すれば「失策」の批判を免れないためだ。
政府は当初、2月26日にあった6府県先行解除の決定に合わせ、4都県の3月7日での解除方針も決めようとしていた。しかし、新規感染者数の減少ペースは落ち、病床の逼迫(ひっぱく)も思うように解消されず、「ギリギリの選択」(首相)として延長に傾いた。政府関係者は、世論調査で延長を求める声が多いとして「世論調査でみんな延長が良いと言うなら、それも立派な理由だ」と語った。
ただし、解除基準を満たしているにもかかわらず、首都圏が解除されなかったことで「国の基準をクリアしている」(首相)と強調し、1日に先行解除した関西など6府県との違いが不明確となっている。変異株に関しても…
この記事は有料記事です。
残り1391文字(全文2151文字)
時系列で見る
-
新型コロナ 緊急事態21日まで再延長 首相記者会見 要旨
488日前 -
コロナ室、超過勤務122時間 1月の職員平均 最長は378時間
488日前 -
「変異株、監視体制を強化」菅首相の記者会見要旨
488日前 -
首都圏4都県の緊急宣言再延長を正式決定 首相「見極める期間」
488日前 -
コロナワクチン接種でアナフィラキシー発症 すでに改善 国内初
488日前 -
高校野球U18アジア選手権中止 コロナ影響、W杯出場権は獲得
488日前 -
ロシア駐日大使がワクチン外交?「日本へ輸出、技術移転も可能」
488日前 -
宣言延長「大変申し訳ない思い」と首相陳謝 収束に自治体と連携
488日前動画あり -
首都圏の宣言延長に地方嘆き「GoToに宿泊業者の命運」
488日前 -
再拡大の「失策」懸念しまた延長 「2週間」根拠示せず国民は…
488日前深掘り -
宣言再延長、五輪は?プロ野球関係者は「開幕時に解除願うしか」
488日前 -
首都圏4都県の緊急事態宣言、再延長を正式決定 21日まで
488日前動画あり -
「今回の延長で終わらせる」 4都県知事、テレビ会議で決意
488日前 -
街頭でコロナ検査キットを無料配布 関西3府県でモニタリング
488日前 -
全国で新たに1148人の感染確認、前週の金曜日上回る
488日前 -
モデルナ製ワクチン 武田薬品が承認申請 政府契約3社出そろう
488日前 -
医療従事者ワクチン 5月前半に配送完了 「6月末」から前倒し
488日前 -
宣言延長でJリーグ「経営に痛手」 入場制限、代表戦に影響も
488日前 -
与野党から経済対策「追加」の声 宣言延長で懸念、衆院選思惑も
488日前