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狭い湾が複雑に入り組んだ三陸海岸の一角にある宮城県石巻市桃浦(もものうら)地区。1月下旬、旬を迎えたカキの殻をテンポ良くむく十数人の姿があった。カキ養殖会社「桃浦かき生産者合同会社」の従業員たちだ。「水産業復興特区」で生まれた会社は設立から8年半となる。だが、目標とする年間生産額3億円を達成できた年はまだない。
桃浦地区は、カキの養殖をなりわいとする人たちの集落だった。地区に代々住み、半世紀にわたってカキで生計を立てる大山勝幸さん(74)もその一人。しかし、津波で養殖用のいかだや船を流された。自らも含め、地区にいた15人の漁師は全てを失った。
震災から2カ月後の2011年5月。首相の諮問機関「復興構想会議」で、委員の村井嘉浩(よしひろ)宮城県知事が水産業復興特区を提言…
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