どうなる米の北朝鮮政策 金正恩氏は「待ち」 それぞれの思惑

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バイデン米大統領=2021年2月16日、AP
バイデン米大統領=2021年2月16日、AP

 バイデン米政権は、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対する明確な方針をまだ示していない。「同盟国との連携を含めて精査中」(ブリンケン国務長官)。トランプ米前大統領とトップ交渉を展開した北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は「待ちの姿勢」で、米国の出方をうかがう。米朝双方が抱えるそれぞれの事情とは――。

バイデン氏外交方針演説、北朝鮮に触れず 実務交渉重視か

 「国益にかなうのなら、敵対国や競争国であっても交渉していく」。バイデン大統領は2月4日、就任後初めてとなる外交方針演説で強く訴えた。権威主義的な中国やロシアへの対応、イエメン内戦などの中東情勢、ミャンマー国軍によるクーデター――。主要課題を列挙したバイデン氏だったが、演説で北朝鮮問題に触れることは無かった。

 バイデン氏は今月3日、国家安全保障戦略の指針を公表した。イランとともに、北朝鮮を「現状を打破する(核兵器の)能力と技術の獲得を追求している」と批判。日本や韓国などの同盟国と連携して対応する方針を改めて示したが、ここでも具体的な方法には踏み込まなかった。

 政権の北朝鮮担当特別代表も空席のままだ。バイデン氏は、トランプ氏が重ねた金正恩氏とのトップ交渉には否定的で、実務者レベルでの交渉を重視するとみられている。それだけに、交渉責任者がすでに決まり相手側との接触も始まったイエメンやアフガニスタンなどと比べると、特別代表の空席は、政権内における現時点での北朝鮮政策の優先順位の低さもうかがわせる。

 懸念されているのが…

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