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女性3人目の最高裁判事・桜井龍子さんが感じた男性の想像力の限界

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インタビューに答える桜井龍子・元最高裁判事=東京都千代田区で2021年3月2日、内藤絵美撮影
インタビューに答える桜井龍子・元最高裁判事=東京都千代田区で2021年3月2日、内藤絵美撮影

 「憲法の番人」と称される、司法府の中枢・最高裁判所は、15人の裁判官で構成される。法曹三者に加え、行政官や学者からも判事を選ぶ慣習があり、経歴は多様だ。だが、男女比でみると様相が一変する。歴代183人の最高裁判事のうち、女性はわずか7人。率にして4%弱にとどまり、現在も15人のうち女性は2人しかいない。8日は「国際女性デー」。女性3人目の最高裁判事として活躍した桜井龍子さん(74)は「司法は社会の重要インフラ。一刻も早く男女共同参画を」と訴える。【国本愛】

官邸から打診 やろうという使命感

 ――最高裁判事に就任した経緯は。

 ◆旧労働省を退職し、大学で講義をしていた時に官邸から、当時ただ一人だった女性の最高裁判事の後任に就任してほしいと電話がありました。畑違いの司法にいく不安はありましたが、男性が独占してきた最高裁判事に1994年に初めて女性が任命されてから受け継がれてきたポスト。失敗したら「女性だから」と言われると思っていて、気負いもありましたが、どんなに嫌なことや苦労があってもやろうという使命感があった。断るという選択肢はありませんでした。

 ――最高裁に女性判事がいることの意義は。

 ◆最高裁は、それぞれ5人が所属する三つの小法廷で構成されています。中には、5人全員が男性の小法廷もあります。近年、最高裁では、家族関係や雇用における性差別を巡る事件が増えてきていますが、女性の視点が全くない形で最終結論がまとめられることには違和感を覚えます。

 在任中に遭遇した、上司の男性による女性派遣社員へのセクハラ訴訟では、…

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