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おごる権力、ウソの上塗り 永田町、小出し説明で傷口広げる 霞が関、組織と自分守る虚偽答弁

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自民党に離党届を提出後、記者会見で頭を下げる(左から)大塚高司氏、松本純氏、田野瀬太道氏=東京都千代田区の同党本部で2月1日、竹内幹撮影
自民党に離党届を提出後、記者会見で頭を下げる(左から)大塚高司氏、松本純氏、田野瀬太道氏=東京都千代田区の同党本部で2月1日、竹内幹撮影

 「私はウソは申しません」が口癖だったのは、所得倍増計画の池田勇人元首相だ。そう言わざるを得ないほど、政界では当時も「虚偽答弁」は日常だったのだろうか。「首相は衆院解散についてはウソを言っていい」など、永田町・霞が関ではこの手の言葉はまことしやかにささやかれる。人はなぜウソをつくのか、最近の政治家や官僚のスキャンダルから考えてみた。

 「(放送事業会社の)東北新社そして(子会社の衛星放送の)スターチャンネルの事業が話題に上ったことはないと考えています」。2月17日の衆院予算委員会。2016~20年に計4回、東北新社社員である菅義偉首相の長男らと会食した際の話題を問われ、総務省の秋本芳徳情報流通行政局長(当時)はそう明言したのだ。週刊文春の報道で明るみに出た接待会合。秋本氏は同省が認可権を持つ衛星放送事業の話はなかったと、それまでの国会答弁でも繰り返し強調していた。

 だが、週刊文春が続報として会食の音声データを公開すると一変した。2月19日の衆院予算委で秋本氏は「今となっては子会社社長と首相長男からBS、CS、スターチャンネルに言及する発言はあったのだろうというふうに受け止めている」と発言。結果的に、以前は異なる答弁を繰り返していたことを認めたのだ。政治アナリストの伊藤惇夫さん(72)は「個々の官僚の方々は大変優秀で、大多数の人は一生懸命仕事をしています」と断った上で、官僚の心理をこう分析する。「虚偽答弁は組織防衛であり、菅首相を守ろうという発想が強い気がします。問題発覚でもう出世の道は遠のいたわけですが、その後の天下り先などを考えているのかもしれません」。総務相などを歴任し、強い影響力を持つ菅首相や同省のこと、さらには自らを守ろうとしているというのだ。

 政治家のウソも…

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